植毛の種類

自毛植毛の手術方法は色々あります

安全性やより自然な治療と効果を期待するうえでも推奨されているのが、 自分の髪の毛を植える自毛植毛です。

どういったふうにおこなうのかというと、まずは診察で頭皮や毛髪の状態をチェック。希望のヘアスタイルなどを細かに打ち合わせし手術に入ります。

使用する毛髪は、後頭部や側頭部など髪が豊富にある部分から頭皮ごと採取します。一般的には幅約1㎝、長さ12㎝ほどとなっています。簡単な麻酔をかけてメスで切り取りますので、痛みはほとんど感じません。また、採取したところは縫い合わせて支障がないように処置します。最初は気になるかもしれませんが、そのうち細い線が残るくらいの痕になり、やがては髪の毛に隠れてみえなくなります。それを植毛する場所に合わせて細かく株分けし、カウンセリングで決めたヘアスタイルに合わせて植えていきます。

移植する際には特殊な針で穴をあけ、株分けした自毛を植えこんでいきます。場所によって植え込む本数が異なり、基本的には2~3本毛を一株ずつ移植しますが、生え際などのデリケートな部分には1本毛となっています。広い範囲での手術は一度にはできませんので、何回かに分けて後日おこないます。

手術中は自毛を採取するのと同様に、痛みを感じることはほとんどありません。かかる時間は数時間となっていますが、日帰りで帰宅することも可能なのです。

術後は消毒や抜糸、経過観察などをおこないます。植毛が定着するかどうかは、術後2週間の過ごし方によって決まります。 この間、植毛した部分を常に良い状態にキープすることができれば、しっかりと定着して髪が自然に生えてくるようになります。

さまざまな種類がある植毛法

アメリカでは人工毛植毛は一切禁止となっています。

後頭部などの豊富な部分の髪を、薄くなってしまった前頭部や頭頂部に移植する自毛植毛。 仕組み的には基本的に変わりませんが、その手術にはいくつかの方法があります。

パンチグラフト法

自毛植毛として最初に確立されたやり方で、1960年代にアメリカのオレントライヒ博士によって開発されました。パンチと呼ばれる直径3~4mm程の円形のメスで、後頭部から約10~15本程の毛根がついた毛髪を採取。少ない部分に直接移します。1990年代の初め頃までは一般的な方法としておこなわれていましたが、移植した後の隙間が目立つことから、今ではあまり使われていない方法です。

ミニグラフト法

パンチグラフト法に代わって主流となった方法で、別名、マルチ・フォリキュラーグラフト、またはMFU株とも呼ばれています。後頭部から採取した毛髪を、さらに4~6本程に分けてから移植。隙間も目立たず、採取後の後も残りにくいと、まさにパンチグラフト法での欠点を補うべく誕生した方法です。

マイクログラフト法

パンチグラフト法とミニグラフト法をさらに進化させた植毛法。毛髪1~2本程にまで細かく分けて移植。ミニグラフト法と併用しておこなわれることもあり、より移植による隙間を自然に埋め込むことができます。

フォリキュラー・ユニット・トランスプランテーション(FUT)

移植する毛髪を採取する際、複数のメスが平行に並んだマルチブレードナイフではなく、精密な作業と正確さが要求されるより高度はシングルブレードナイフを使用します。 一定間隔で直線的にカットするマルチブレードは毛根にダメージを与えやすいので、それを回避する為にシングルブレードナイフでおこないます。

採取した毛髪は1~4本の毛髪集合単位(フォリキュラーユニット、FU)に分け、メスで頭皮にスリットを入れながら移植。自毛植毛の中では一般的な方法となっており、自然な仕上がりをつくることができます。

オムニグラフト

グラフト作成を自動的におこなう植毛専用医療機器。毛髪の採取から植毛まで、人の手でおこなうよりも早くすますことができます。無駄に人の手が触れることがないので、毛髪も傷つきにくく、その品質を保つことができます。その使用には高度な技術を必要としないことからも、誰がおこなってもほぼ同じ結果を得ることが可能。ただ、熟練の医師の施術と比べると劣っているといわざるをえない欠点もあります。

他にも、さまざまな方法が開発されてきています。医療機関独自の方法を開発しているところもあるようです。

植毛の安全性

毛髪を頭皮ごと切り取り、それを希望する場所に移植する…その施術には麻酔やメスを使いますから、イメージ的にも「そんな切ったりはったり…大丈夫なの!?」なんて心配もしてしまいます。

確かに、初めておこなう人からみれば、まるで切り絵のような感じがしないでもありません。皮膚を…それも頭の部分ですから、そこを切り取りするとなると不安も大きなものとなるのです。ですが、自毛植毛についての技術は日々向上しており、その安全性も非常に高いものとなっています。今後もますます進化することが簡単に予測できます。今後は毛髪1本だけを採取して、それを培養して植毛していく…なんて夢のような方法も開発されていくかもしれませんね。